マジックフェストでは高額カードの盗難に注意!
国内外問わず、マジックフェストなど大きな大会で起こりうるのが、高額カードの盗難。

今までの国内外の盗難に関して知らない人は、以下のコラムがとても良くまとまっているので、ぜひ一読してほしい。

今回は、加害者側の盗難心理とその防止策についてフォーカスするよ。
不正のトライアングルとは
米国の犯罪学者であるD.R.クレッシー(1919-1987)が、実際の犯罪者を調査して導き出した、人が不正行為を実行するに至る仕組みを説明した理論。
この理論に従えば、不正行為は
- 機会
- 動機
- 正当化
という3つの不正リスクが揃ったときに発生しうる。
機会
「機会」とは、不正行為の実行を可能ないし容易にする客観的環境のことです。つまり、不正行為をやろうと思えばいつでもできるような職場環境のことです。
顔見知りしかいない店のFNMや草の根の大会であれば、お互いがお互いをチェックできる。

知らない人が初参加すれば、警戒されつつ徐々にコミュニティに受け入れるもんね。

これがマジックフェストなど大規模な大会になると、周りはほぼ知らない人たちで溢れ、仲間同士のチェックが行き届かなくなる。
不正行為をやろうと思えばいつでもできる環境といえるだろう。
動機
「動機」とは、不正行為を実行することを欲する主観的事情のことです。つまり、自分の望み・悩みを解決するためには不正行為を実行するしかないと考えるに至った心情のことです。
近年の再録禁止カードの値上がりはすさまじく、どうしても購入できる・できないという格差を生み出す。
どうしても使いたい・欲しいカードがあるのに、今の自分では買えない。

大なり小なり思っちゃうよね~
だが、いつもはくすぶっているだけで済んでいても、マジックフェストに行くと・・・。
- 地元の店では目にしないような貴重な高額カードを売る多数のお店。
- 自分の隣で高額カードをふんだんに使ったデッキでプレイしたり、トレードバインダーに高額カードを無造作に突っ込んでいる見知らぬプレイヤー。

くすぶっていた望み・悩みを増幅する要素は腐るほどあるだろう。
正当化
「正当化」とは、不正行為の実行を積極的に是認しようとする主観的事情のことです。つまり、自分に都合の良い理由をこじつけて、不正行為を行う時に感じる「良心の呵責」を乗り越えてしまうことです。
良心の呵責を越える最大の要素。

それが、マジック:ザ・ギャザリングを含む全てのトレーディングカードが抱える問題。
つまり所有権を証明するものが一切ないという特性だ。
これが仮に株券や土地の権利書みたいに所有権がはっきりするものであれば、良心の呵責を越えさせなくて済む。
盗んだら足がつくことを想像されるだけでも抑止力になるのだ。

デッキケースやバインダーは名前を書いたりして所有権がはっきりするけど、ひとたびカードを引き出されたら、もうそのカードの所有権は誰にもわからないもんね。
小括:マジックフェスト運営側では防ぎきれない
スーパーの万引きGメンを配備するような規模ではないので、「機会」を改善するのは困難だし、知らない人たちばかり集まる以上、「動機」を解消することも困難。

となると、「正当化」される前に防止する・取り押さえるくらいしか方法はないだろう。

以下、防止策となりうるガジェットを紹介するよ。
盗難防止ガジェット
盗難防止リュック
デッキやバインダーを入れるリュックを考えたときに必要な盗難防止対策が、いくつも備わっている。
- ファスナーが通常の位置ではなく背中側に付いているので、 背負ってしまえば外側から中に手を入れられない。
- TSAダイヤルロックで施錠できる。
- 刃物で切れない防刃素材で、カッターなどで切り込みを開けて盗むことも防げる。
- 背中側にあるプライベートポケットは、特に海外のグランプリで財布やパスポートを守るのに最適。

さらに防水仕様なので、不意の雨でもカードを濡らす心配がない。
GPSトラッカー
デッキケースやバインダーに取り付けて、スマホから見つけられる。

特に高額カード盗難防止に有用な特徴は以下の点。
- Bluetoothの伝達距離約30メートル以内に「探し物」があれば音を鳴らして場所を知らせてくれる。
- 最後に落とした場所と時間をアプリで記憶してくれているので、見当をつけて、探しに行くことができる。
- 「Tileコミュニティー」を使って落とし物探しができる。「探し物」の近くの他のTileの利用者が通ると、アプリで場所を知らせてくれる。つまり、友達全員でTileを利用していれば見つかる確率が上がる!
Bluetoothの伝達距離が2倍(60m)になった上位モデルもある。
別ブランドだけど、シール型になっていてデッキケースやバインダーに貼り付けやすい製品もある。
さいごに

自衛には限界がある。

友達同士で防犯し合おうことで、安全の領域を広げよう。


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